「年甲斐もなく逆NTRに胸を焦がしてしまう…!」なんて思ってる人向けの読み物。ここでは、ドワーフ娘が自ら鎧を脱いで寄りかかってくる「はじめようドラフファンタジー」の、そわそわ成分とほうっておけない牽引力を15年読まされてきた私がまるっと解き明かします。




作品概要
2015年冬コミックマーケット89で発行された同人誌。Unison・TOZANのタッグによる、FGO二次創作短編漫画。18R指定だがモザ依存は低めで、主に巨乳化したドワーフ娘キタンとのミニ・カップリングが軸。総ページ数30P弱の本編にくわえ小冊子両面も同梱。FGO未プレイでも「短くてギュッと濃い」ギミックを味わえる。言葉少なにしても気合い入った“押しの強いイチャラブ”を標榜している。
作品の魅力
巨大な斧よりも彼女の手掌のほうが重い。冒頭、鎧を脱ぎ捨てた途端に扉をバタンと開ける音が響くたとえば「序盤5ページの主人公部屋侵入シーン」では、裸足でタイルを踏み鳴らす音まで描き込まれていて、まさに歩み寄る意志の音に聞こえた。作者は逆NTRというか、横取りする側の女性に“歓迎されている侵入”というはにかみを貸与する天才だ。褪せた打ち込みトーンと、ぎゅっと上擦らせた目尻。図太い守りの鎧と脱ぎっぷりの落差が、短尺ならではのコントラストを生む。
ボリュームが桁違いの舞台装置はない。だからこそ一本の指が勝負になる。彼女が主人公の甲をなぞるとき、指の腹がほんの少し汗ばんでいることで緊張感が地を這う。CVもない漫画だが、ふと“プニっ”という擬音が浮かんでしまうほど柔らかな唇の挙動が描きこまれている。知らず知らず膝を開いてしまう読者は多いはずで、それは簡潔なカット割りに拠る。たとえばページ12の見開きでは、腰を揺するスピードをあえて三枚のシルエットで変奏させることで、秒の読めない昂揚を加速する。
“積極的ヒロイン”という響きがここまで安心できるのも理由がある。尻軽ではなく、好意に対する責任感が絶対的なのだ。彼女は主人公を「恋より先に欲しい」と零すが、その台詞の直前にお酒を呷ったのは自分の弱気を殺すためだった。見ればツッコミどころはあるにせよ、矮小な動機に熱がある。たとえば「はぁ、やっぱり矮人(ドワーフ)って身長…」と言った途端、彼女が膝を抱え身長差をなくす動作では、矮という文字を持って自己の身体的短所をやんわりと暴力に変える快感が遺伝子に刻まれる。
詰め合わせの30ページを最後まで貫くアイデンティティは「お互い有りのままでいい」という甘い免罪符だ。短いながらも再読すると、廊下の合間から差し込む燈りが毎回角度を違えていることに気づく。絵柄の立ち位置の移動をさりげなく拾って、退かない彼女の意志を光で代弁している。同人誌ならではの閉塞感、片隅で灯ったまま落ちることなく燃える炬燵みたいな安心感。短尺で済まそうと思ったくせに「もう一度只有能になれるか?」と恐縮しがちな読者を、鎧を再び肩に載せさせずに済ませる掌編だった。
気になる点
わずか30Pゆえセカンドラウンドに繋がる余韻部分は皆無で、もう少し綿密な後日談が欲しかった。
こんな人におすすめ
肩を窄めて「うちは画期的な立ち位置になれるかな…」と控えめな自分語りをしながら、それでも欲を出したくなるヒロインが好きな人向け。「押されるだけでなく、我が物顔で甘えるのもセクシーだ」と再確認したい人にピッタリ。
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