自分の推しヒロインをさんざん暴力で虐められ続けてきた読者が気になる人向け。この記事では、ツンデレ暴力ヒロインがいかにして逆襲を食らい、正直な気持ちを吐き出すまでのプロセスがわかります。15年の同人感想 blog 歴のやまだが、盛りだくさんだった気持ちを噛み砕いてお届け。








作品概要
泥濘の中に転がるアイスクリームのような屈折した闇を背景に、ツンデレ全開の暴力ヒロイン・江藤由奈の甘酸っぱさと恥辱が爆発する。そこに待ち構えるのは、相手のうざさと勢いを真正面から跳ね返す解放区の男・江上椎真。殴りごろしたての拳を高らかに打ち鳴らされ、由奈はもう逃げられない。両手両足を拘束されながら突き付けられる「本当の暴力」は、罵詈雑言ではなく喉奥へ挿し込まれる深い感触。悔し涙でぐしょぐしょの瞳に映る男の顔は、どこまでも真剣で確かな愛を孕む。圧巻の21ページの本編に加え、描き下ろしマンガ5ページと16Pの肉厚特典小冊子まで詰まった45ページ総重量級。AI イラスト一切不使用による真正手描き筆致と、しっかり機能する紙束コントロール。大ヒット企業「活版印刷舎」の高級収録で、開くたびページの端が“べきゃっ”と甘く鳴る。
作品の魅力
胸が攣るような暑苦しい夏の夜に遭遇したい体験点が高かった。作者・泥中のアイス氏の描く「ラジカル顔面」は過去作『×××』とは対極にあって、感情線が過分担って膨らみすぎる厚塗りチークが逆に汗臭いリアリティを射る。江藤由奈の眉を吊り上げた瞬間、目尻に浮くシワひとつに「アイツは泣いてる場合じゃねえ」と唇を噛む苛立ちが滲み出る。そこに割って入った江上椎真の拳はまさに《正拳の形》。見開かれた手の平じゃなく、下からせり上がる指節が下顎の感触をゴリゴリ嵌め込む。男の筋繊維はラバーのように脈打ち、由奈の頬骨を背後へ押し上げる。こいつは単なる逆襲じゃない。「暴力を受ける側」だった自分が「暴力を与える側」に放り込まれて、混乱に陥る暴力ヒロインの心がどれだけ女の子らしく震えるか。まるでカップル喧嘩のまっ最中に彼氏が「泣くんじゃねえ」と低く笑ってガン突きするような背徳感。
実際に由奈が嗚咽で声を震わせる場面では、吐息が掛け直されて便所の個室のタイルに照り返す仕草が綿密にコマ割りされる。最初の三板で彼女の肩と肘と膝を同時に抑えられた瞬間、ワニのように身悶える腰のくねりがワープロ文字の「よぉ!」みたいな展開。鳩尾を踏まれた由奈の表情は単に痛がるのではなく、こめかみに青筋が立つまでに屈辱が加速する快楽マスクへと変わる。ここでちゃんと「阿呆」と打ち身に続けて「っ○△※○△」みたいに口呼吸文字が挿入されるのが作者のセンスの高さ。彼の前作『×××』では暴力が不条理に終わってしまったが、今作は「怒りで茹で上がった頬を激しく撫で撫で」する余裕すら残して、反撃が帰結して恋路へと軌道修正していく。だから咄嗟に「…まさかこの男人の手が温かいの?」と由奈の独白が“カキコ”で小さくカギ括弧に入れられる。そのピリオドとカギ括弧の組み合わせで勝手に胸熱な鼓動に交錯してしまう。
もう一つ刺さったのは、登場する仲間たちこそが「暴力の正しさ」を肯定し尽くす世界観。江上の親友である黒田が「お前、やること間違ってないぜ」と平然と言い放つ台詞。いつもの絵巻物だとここで誰かが「ちょっと待て」と仲裁に入るはずなのに、周囲は鼻で笑いながら見守る。「だって滝川先輩も由奈に殴られたことあるし」とか誰かがフォローを入れる場面すら巻き込まず、ただの報復だから白黒つけられないというモヤモヤをジワリと胸腔に残す。この群像劇的スパイスは同人誌にしては密度が異常に高く、1話完結で済ますつもりだったのにページが玉虫色で増殖してしまった感がある。結果として机上に置いた印刷物の厚さで「真の暴力=本気の好き」が重さで示されていく、この捻れ方。
最後に余談だが、裏表紙の粗目紙の質感が指紋でべたつくのも演出の一部。開いた途端指先がぐーてフワッと汗ばむ。補足的なペーパークラフトのように「ふうわー」と息を吹きかけて広げると、そこには最終ページの由奈が「あたし…もう逃げない」呟く満面の笑顔が全面に張り付いている。読み終わった後、乾杯前の缶チューハイに「暴力の味」を重ねるなんてサイコーな夜ができそうだ。
気になる点
R18シーンで黎明的に股間を中心にかぶせる影が、モノクロ原稿だと深いグレーで目が滑るため一点だけ輪郭がゆがむ。もう一歩整えてほしかった印象。
こんな人におすすめ
ツンデレヒロインをこじらせて長年叩きのめされ続けて、ようやく逆襲されて快感と羞恥が同期する瞬間を味わいたい人。そして「俺に暴力を振るう女を、俺が真正面から責め立てて心を奪う」王道逆キャッチボールシチュエーションを求めている人。
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