ボランティア先の地下で、欲求不満の主婦と失業青年の肉体関係が始まる「メス肉・おとな食堂」が気になる人向け。15年2000作の熟読家が、この作品で味わえる「負け犬どうしの破廉恥さ」と「炊事着の匂いが混じる密室セックス」の魅力がわかります。

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作品概要
週末だけソロキャンプに出かける夫を残されて、主婦の美央は町内の子供食堂で炊事ボランティアを始める。ある夜、解雇されたばかりの原クンと厨房の地下倉庫でからみ合い、それが毎週の密会に変わっていく。やがて美央は気づく。この地下室は、他の女性スタッフたちもこっそり使う不倫スポットだったことに。
作品の魅力
空腹と下半身を同時に満たす独創。「炊き立てのご飯をほおばりながら、男の股間を咥える」という比喩の暴れっぷりは、まさに今期イチのヤバさ。たとえば13ページ、スチームの充満する蒸し器の前で美央が「熱い…」と腰を引く場面。そこに原クンが無遠慮にもう一段火をつける。表と裏。食欲と性欲。熱湯と体液。温度差で描かれる裏表紙の喜劇感たるや、尋常じゃない。
主婦×失業青年という負け組ペアの破壊力がすごい。美央は亭主の趣味に耐えながら義務的にボランティア。原クンは首になった職場の愚痴を呑み込みながら、最安値の缶ビールだけが友達。どちらも「ダメな自分」に気づいてもどうしようもない。そんな2人が地下室で出会って、ぎゅっと抱き合う。たとえば8ページの台詞――「ここならどうせ私たちみたいな落ちこぼれしか来ない」。軽く自嘲する声色。この一瞬で、背徳感よりずっと前に「仲間意識」の発生が見える。
絵柄は肉筆臭濃いルフ画×汚れっけあるトーン。炊事着の襟は汗ジミ、ズボンの脇には洗濯の跡。道具立ての質感がまるで実家の納屋。そんな手垢臭さこそが、秘密のセックス空間を秘密っぽくしてる。筋立ても単調な1回戦勝負じゃなく、交差点が増えるにつれて登場人物が増え、地下室は週末限定の人肉市場へ成長。たとえば18ページ、同じくやってきた別の主婦と目が合って「あら、あなたも?」と囁くワンショット。背中越しの恥じらいと、唇に浮かぶアザ。矛盾が混じり合ってる。
15年やってきて、こうも立体的な「罪の味」を出せる作家は珍しい。たとえば29ページで、子供たちが上で給食を食べる間、下では大人が互いの給料日にイキまくる。声は漏れていないはずなのに、天井の蛍光灯がちかちか。陰と陽、昼と夜、表舞台と裏舞台。劇場の二層構造ってやつだ。味見をしながら写メ撮る美央の小指が跳ねる描写。その指先を見た瞬間、俺も住んでた団地の火の用心回りを思い出して、へぇ…と唸った。
気になる点
フルカラーなのにページ数が短く、もっと混浴したい欲求が残った。あと、地下室にカメラがあって後日ネタにされる展開かと警戒したが結局何も起きず拍子抜け。伏線に見えた人妻コンビの乱入も一瞬だけで、濃さが加速度的に増してるところで終わってしまうのは惜しい。
こんな人におすすめ
煮詰まった日常の隙間で「人妻と若者が呆れるくらいに貪り合う」プロセスを見たい人へ。炊事着を脱がないままズボンを下ろす、という着衣プレイ好きにも刺さる。また「子供の顔を見ながら不倫する複罪感」がソクバイする読者は、地下室の闇の深さまで味わえるはず。
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