彼がいるから・・・ 。

Z.A.P.

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既読がある感じの無言劇、でも胸が疼く――乗り掛けた恋に踏み出せない展開が気になる人向け。立花とマシュの関係がどう捻じ曲がるのか、この記事では物語の核心部分をスーパー凝縮でわかります。




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作品概要

タイトル彼がいるから・・・ 。
作者Z.A.P.

立花は、自分が恋人・武蔵との間にある違和感に気づきながら、どう踏み出せばいいのか見当もつかないでいた。隣でそれを見守るマシュは、友人として立花を支えようとする。だが気づけば武蔵はすでに、別の想い人――マシュ――に心を奪われていた。三方の気持ちが絡み合い、友情も恋も揺さぶられる。

作品の魅力

夕方の校舎、ラストのホームルームで書き殴られた黒板文字。「次は俺から」という一行に、私は椅子の上で小刻みに震えた。逆NTRというジャンルをあえてスローに焦がす演出。彼がいるから、立花は動けない。だからこそ観客である私たちは宙ぶらりんの気持ちを味わう。恋は見えないだけに焦燥が倍増する。

たとえば屋上での三人歩き。マシュが武蔵の肩に手を置くあのシーンでは、立花は口を真一文字に結んだまま後ろ三歩でついていく。角度が取れず立花の顔は逆光で白く浮く。読者は立花の視界に入らない、マシュと武蔵の微笑みを想像しながら「もう手遅れか…」と悶々とする。この演出、秀逸。

通常の逆NTR作品が「不意打ちのキス→怒りの号泣→奪い返しセックス」と鉄板で回すところを、Z.A.P.は敢えてタイミングを遅らせる。立花が鍵を握ったまま数ページ放心する、そんな静かな空白。「好感度90%のライバルが実はMAX」という、ゆっくりと沸騰する恐怖感が新鮮すぎる。

最終ページの雪景色。詰め込んだラスト1コマで三人の「次」の選択が扉ごと見える編集の仕様。完成カラーとは違ってモノクロだからこそ、誰の目にも涙が滲んで見える。割って出てくる余白に入ってるサインなのに、あれがわかってしまった時、私も泪腺が崩壊寸前だった。2000冊越えの読書経験で初めて味わう「後味すっぱりしつつ胸に残る温もり」。これは病みつきになりそう。

気になる点

全体的に中盤の破局を描いたあと回復トークが足りない気がします。せめて1ページ余裕がほしかった。

こんな人におすすめ

「片想いが邪魔されてドキッとする瞬間を探してる人」「友達の家で惚れられた瞬間の冷や汗を再現したい人」。よりには白熱する三角関係展開が好きなら即買いです。

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