終電ないね。【デジタル版限定おまけ付き】

イゲドアハ

「積極的な彼女に迫られたい!」「逆NTRの心理戦が観たい人」向け。やまだが年季2000本の目線で、イゲドアハの新作短期集中同人集『終電ないね。』をぶっちゃけ解説。どの話も女の子が火炊き担当で、背後からの戦略にドキッとせずにはいられない理由がわかる。

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作品概要

タイトル終電ないね。【デジタル版限定おまけ付き】
作者イゲドアハ

イゲドアハの2nd作品集。マッチングアプリで知り合った男女が勘違いと欲望が交差し渋谷のラブホで依存関係に陥る『ミスマッチング』。大学キャンパス裏の川沿いで幼なじみがノーパンだった「あの晩」を払拭しようとする女子に振り回される『借りたものは倍で返せ』。同棲カップルが翌朝電車を逃して朝まで着衣セックスを繰り返す『ポメラニアンと発情期』。どの話も女側から距離を詰めてくる接近戦。デジタル版には『ポメラニアン』続編の書き下ろし3ページも加わり、綿密なワンナイト描写がさらに濃密に。

作品の魅力

始発まであと数時間──そう聞かされて「なら泊まるしかないでしょ」とケンカを売るように笑う彼女の顔。その瞬間からもう、読者の心拍数も急上昇。イゲドアハは「恋愛レベル4の人間関係」を終電がない夜に鷲掴みにする。その方が高確率で朝イチ、ね。各話に共通するのは「相手がすでに罠を張ってる」感覚だ。たとえば『ミスマッチング』では、ライトトランスパレントなトップスを当たり前に晒す女の子が待ち合わせ10分前にプロフ写真を差し替える。そのひと手間が軽いけれど、彼氏がいるかもと尻込みする男を少食にしてしまう。

次の『借りたものは倍で返せ』と違って、幼なじみは「あの晩のこと、もう許してよ」と弱音を吐かない。かわりに包丁持って「今夜の分も倍で返させて?」と料理のフリをして距離ゼロに襲いかかる。高校時代に起きた誤爆写真=ノーパンの件を気にしていたのは明らかに片方だけであり、だからこそ「倍償い」の名の下でチャンスを捻じ込んでくる構図が秀逸。読んでて「いやそれ詫び的ポジションの逆ナンだろ」とツッコミを覚えながらも、男が根掘り葉掘り「本当に許してるの?」と泥沼にハマっていくさまを見るのがたまらない。

さらに『ポメラニアンと発火』「いや発情期」では、チワワのようにじゃれる彼女が「電車なくなっちゃった」とあっさり告げる画面で一気に火が点く。「じゃあ泊まり?」→「泊まり!」そんな小学生並みのやり取りを冒頭で済ませてしまうセンスが新鮮。でも実際には「ここから先は早送りしない?」と聞かれた瞬間、焦りが快感に転じる点もさることながら、時計の針が「6時間ある」ことを確認するたびに主導権が逆転していく感が気持ちいい。洋服トレースの細部まで描き切る筆致で、彼女の胸の谷間が明暗に浮かび上がる瞬間に男がコントロールを取り返したと思った矢先——「私、オカワリ?」との攻勢が刺さる構成はエロ漫画の「主導権テニス」を大味にせずに描ける鮮やかさだと思う。

まるごと夜明けまで長丁場ながら、いやらしさを削らず省エネに抜けせず。「このまま泊まって寝ちゃう?」という「寝る」の裏側に確実な欲望が張り付いてるところも鼻息荒くさせるポイント。イゲドアハのエロは、セリフに居眠りが無い。各ページにしつこく女装トレースを彫っていく様子を彷彿させながらも、これ以上手を入れたら駄目になる、という寸止めの場面の打ち方が鋭い。読者をどこまでも翻弄し、12ページ先にようやく訪れるカリカチュア化したアへ顔で裏返す。しかし、それは決して「どっぷり主義」。熟睡させずに会場を爆破するかのようで、読了後の欠落感は重いけど後味悪くはなく。その落差を狙ってるのは明白。

こんな人におすすめ

「パートナーから主導権を奪われて、身動きできない状況を楽しみたい人」が好きな人。深夜のラブホの薄明かりのなか、タイミングを引き延ばす会話に高まる欲求を味わいたい人を求めている人。

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