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近くのお弁当屋パート主婦×息子のギリギリ距離感が気になる人向け。この文章では、さりげない仕草に隠された“母の変化”の深掘り体験と、八百万人社中らしい小さな感受性の描写術がわかります。





作品概要
| タイトル | 近くのお弁当屋さんにパートに出た母高原裕子(42)が今日ボクと目を合わせてくれない気がするんです。 |
|---|---|
| 作者 | 八百万★社中 |
高原裕子さんは42歳、近所のお弁当屋で午前中のパートを始めてまだひと月。息子の翔太くんがいつものように放課後に顔を出すと、裕子さんはどうも目を合わせてくれない。いつもなら「今日はタコさんウインナーだよ」と笑顔で味見させてくれるのに、今日に限って視線がちらちらとテーブルやレジへ逃げてしまう。焼き魚の照りも少し焦げ気味で、手元まで思わず震えている。帰り際、翔太くんは母のそんな様子が誰かのせいではないかと疑い始めて――。
作品の魅力
十五年以上読んできた「母×息子」のカオスを覚悟していたら、こんな静かなアプローチにまず耳を澄ましてしまった。八百万人社中が扱うのは必ずしもドロドロではなく、たとえば朝の開店前ラジオに乗るBGMのテンポに合わせて箸の本数を数える裕子さんの“余計な”手間。この細かな作業が息子の存在と重なる瞬間、ページに音が鳴る。これまでかっ飛ばす作画を期待していた分、静物画のようなコマの置き方が胸に響く。
逆NTRがお気に入りの私にとって、今作の逆は「母が知らない誰かと視線を交わす瞬間を息子視点で見据えること」だった。たとえば冷蔵ケースの奥に見える貼り紙の端──そこに短いイニシャルが書いてある。息子は気づかないけど、読者は「慢性薬局の袋」を見たことがあるからピンと来る。こういう背景の隙間にサブカットで示唆を置く手法は、良くある刀ツッコみとは違って、後半の独白が頭の中で再生される速度が格段に速い。「あのとき彼女はそんな服を着ていたのか」と焦燥感が一気に膨れる、私はそこで初めて“肉の破れ目”とは違う破れ方に気づいて小さく笑った。
ボリュームこそ四八ページ、しかし時間軸は朝八時の支度から午後二時の片づけまでしか描かれていない。だからこそ、乾いたタオルを折る音や、レンジでチンしたから揚げの油の音が10コマ使われている贅沢に、私は吸い込まれる。たとえば息子が「今日は味見なし?」と声をかける場面では奥行きで母の指が田中さんの帯に触れようとするフレームが一瞬だけオーバーラップする。この“侵入予定”の輪郭だけをチラ見せる演出が八百万人節。単なる背徳より「隣の田中さんは多分それに気づかない」という他人の無関心、そして画面外に伏せられた当事者の体温――ここまで来ると気持ちの悪さとは別の硝子越しの甘さを味わう気持ちいいゾワつきがする。
最後にページを閉めると、登場人物の誰も顕著な欲望の断片を口にしていない。それなのに妄想が勝手に暴走してしまうという、同人読み手冥利につきる構造。私はもうしばらく冷蔵庫の餃子を見るたび、このお弁当屋の紙袋のゴム印を重ねてしまうだろう。十五年前に読んだコミックフェアのドーナツ袋の匂いが記憶を支配したように。“刺さる”という言葉がこれほど安易でなく、でも確実に表層を抉る仕事をしている作品に最近出合ったのは久しぶりだった。
気になる点
彩色バランスが割と抑えめなため、もう少し台所の油の照り返しを強めても良かった気もする。でもこれも逆に味と言えば味か。
こんな人におすすめ
ちょっとした日常のズレに首を傾げるようなTENSIONを求めている人。母親の視線が他人に泳ぐ瞬間を息子の目線で根掘り葉掘り楽しみたい人。また、猥雑な音やにおい、ごみ箱に捨てられた作業着のタグまで全部見てしまう性分の人にぴったりだ。
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