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あのツンデレだった少女が十五冊の挿話でどれだけ変貌したか気になる人向け。田舎町の日常と芯の通ったヒロインの積極アプローチの化学反応が正直どうなってるのか分からずに試し読みを渋ってるなら、この記事で15年分の同人で培った眼でキャッチした“逆NTRの香味”と“蔵鴨さんの穴場演出”がわかります。









作品概要
| タイトル | となりの千夏ちゃんRまとめ |
|---|---|
| 作者 | 蔵鴨 |
田舎の片隅、人通りひとつない午後。そこへひっそりと引っ越してきたとなりの千夏ちゃんは、普段は俯き加減で声を掛けるのも憚られる少女。けれど主人公――転校生の誰彼と自分の差に絶望しながらも彼女を見つめ続けている僕――の前では、家の鍵をこっそり預けたり、廊下で擦れ違った瞬間に指先で小さく袖口を引いたり、見た目にはっきり示す。15冊まとまったこの本は、そんな彼女が僕を奪う新妻候補だったり、時には縁側で下着を干しながら俺の予定を確かめていたりと、純粋さの裏側に秘めた“先取り願望”を疾走させる連作短編集だ。インターハイ前の夏休み、共同作業のプリント割りにかこつけて教室で二人きり、窓外に夕立……そんな決戦場の中心に、彼女の濡れた睫毛が近付いてくる。
作品の魅力
蔵鴨さんの筆遣いは、田舎特有の湿った空気の匂いを紙面に移す術を心得ているんだけど、それより一歩先―――千夏の奥歯にかかる甘い声が頭蓋を抉る瞬間がある。家の外廊下でスマートフォン越しに親と話す主人公に「今、誰と?」と小声で訊ねるときの、股間を見据えたままの視線。声が聞こえぬよう体を伏せ、長い黒髪が畳の目を走る。ここで甘口の同人ありきのライト手つきなら「むにゅっ」と跳ねた胸で押しつけるだけだが、蔵鴨は違う。畳の一枚浮く湿気まで拾い、押し殺した息が頬を伝うその震えをビート刻みながら四コマで繋ぐ。ズーム顔と遠景パネルが繰り返される癖に、僕と千夏の間にきちんと「愛してる」の印を残す箇所があることが心地よい。
たとえば6話目の「線路沿い編」。商店街を抜けて廃墟っぽい踏切にたどり着くまで、彼女とボールを転がすだけの日課が淡々と続く。背景描写は野草的だけど、ふたりの影が足元で交差するたび、影の長さが違うことで「今日は三駅手前までついてきてる」と告げていく。こんな苗苗とした距離感で勝負する作家は近年少ない。押し切らない空気はスローハンドジョブの緩急に通じていて、読者の企みごとを軽く逸らす角度ができてしまうのだから面白い。
シナリオの継ぎ目に蔵鴨が入れる小噺ネタは、本編誘発前にふと下校時の坂道で千夏が「じゃあ明日はステゴロ」と呟く度に、僕が何をどこまで想像してしまうかを挑発するような響きがある。ところが、8話目で「ステゴロ」が本当に屋上だけでなく自宅に連れ込まれる展開になるとき、読者はギャップに悼むのではなく、塩対応していた自分の隙を詫びたくなる。千夏の熱量は加速度的で、「連れてくる」本人が喘ぐことすら忘れる。目線を裏返した絵で、僕の吐息に揺れる彼女の髪が150%プリントされた時、僕はさすがに「俺が攻略される」の文字を確かめた。
立方体的補完という難題を蔵鴨はうまく溶かしている。短編で構成されながら、見開きで締めくくる「R」の字形のビジュアルを繰り返すため、連続で読んでも見た目の筋が絶えない。15冊まとめても紙がへたることなく、塗り際に再現を重ねる背景ディテールの粒子感が本家のエロ漫画を思わせる。ページをめくるたび畳の青味が残像で残る滑りのよさは、新作『となりの千冬ちゃん』発射前の筋トレ作品としての機能も兼ね備えている。
気になる点
やや千夏のドSとドMが同一コンテに同居し過ぎて、読み終えた瞬間「逃げ足の速さ」を不安に感じる時が2回あった。それも脚本だというならいいのだが。
こんな人におすすめ
文系男子が田舎へ転校して、一人ぼっちだったら突然見知らぬ彼女に鍵を渡されるという慢心を妄想したい人には最高。あるいは、読む瞬間だけでなく読んだ後のしばらく、たとえば茶碗を洗っているときも髪の毛束の先から甘い囁きが聞こえてくるような塩対応を求めている人へ。
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